起きて、灰皿の中身が他人のたばこでいっぱいになっていて、昼過ぎで、西日が近づいて、電気代の催促状がドアの下に挟まれていて、車の音が聞こえて、膝や肘にからんだ痛みがにわかにたちのぼって、確かめる。伸びをしようとすると押し入れのあいだにからだ…
商店街通りの沿いの電柱にうずくまっていると自転車に乗った警官が声をかけてきたことで目を覚ました。二日酔いのときは神の実在を確信する。おまわりさん(と呼ばれうるところの存在者)を照らしていた日の差す中を浮遊霊さながらに歩いていくと八時を大き…
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