見渡す限りのそうめん(液状)

「蕁草になって……」みたいなことミリアム・グェンが言ってたけどだいたい突っ立って突っ立ってるんだからそれ以外にないよな鮭とかカマキリとかそこらへん、って思いながら起きた。いろいろあった。風邪引いて死にかけてたけどそのままサウナまで五時間くらい歩いたり新宿から原宿辺りまで瓶持って徘徊したり酒飲んだり飲んだり。ヤバいヤバい人生よ、人生よ、と歳が重なりつつある状況でわりとその闇さ(なんてないことだけど場末の酒場の代わりにインターネットが使われて、人間はこうなっていくんだなあ情趣満載だあというアレだ)が形を伴ってまさしく顕現してくる。だいたい黒い例のやつか子蝿の形、もしくは暗い部屋の女の裸とかで。『ヴァリス』をちょくちょく読んでるんだけどファットのメサコンは『女たち』で引用されてたアレっぽい。九章。「Dixi, et salvavi animam meam!(私は語った、そして私はわが魂を救った)」ここらへんはファウストのアレをアレ(はじめに言葉ありきを行為に置換するやつ)したら通りそうだと思った。かと言って手続きが煩雑だし単にかっこつけしいとこはある。闇、闇、たぶん農家の娘のオナニーみたいな(前近代的な風景どもの)精神が一向に変わる気配がない。だいたい池で溺れて死ぬ。ちょうど五章六章くらいからreligionが横たわる男性器のアナグラムだったの思い出してそれに群がる蛆や蝿がハエトリグサの天使にぶっ殺されていくのがずっと浮かんでた。串カツ屋のキャベツの色をした羽根が都庁辺りを遮るとそれはぶっ倒れて蛆はやんや言って蝿は喪に服す。そして空から無数のバルサン。その苦しみの右往左往の最中に坩堝か塔かを半ば強制的に選ばされるわけだ。そういえばクローネンバーグの裸のランチは除虫剤を飲んだりスニったりしてラリってた。ソーマの代替はあっても儀式が欠けてるから呪術未満なのではないのみたいな所感。空中分解してきた。いいや。日記だし。とりあえず闇が深まっている。あと酒飲んだ。えのきうまい。さいきんは元気。あした母が来る。諭吉を引き連れてきてくれたら大文字のママって言ってあげる。お金に去勢される。蕁草のはずなのにちっとも立たない。

追記:ファットのメサコンいまのところ誰のためかと言えば自分なので「わが魂を」というところに着目したい、ずれてたら知らない